長瀞

自然

20日に初めて、埼玉県の長瀞というまちに行った。約1キロの長い緩やかな川の流れが続くことからこの名前がついたようだ。

この日は冷たい風が吹きウインドブレーカーでは少し肌寒かったが、宝登山頂についたときには、景色をみてそれも忘れる心地よさが感じられた。また桜開花まえとあったためか、登る前に利用した長瀞駅や道中も人は少なめで、ノスタルジックな風景をしずかに感じることもできた。コースは初心者向けとあったが、頂上まえの急な階段は、お楽しみはこれを越えてからねといわんばかりのステップだった。

その向こうは、雲の下、山が連なり、その下には町が広がっていた。傍ではお月さま色したろうばいがやさしく咲いていた。

少し降りたところでは、梅百花園という名まえのごとくさまざまな種類の梅を愛でることができた。やわらかな陽ざしに梅の香りで、時をわすれておなじような写真を何枚もとり、木の下で座ってはまた遠くの山と空を眺めてずっといたい気持ちだった。

そして商店街で豆菓子を試食して買ったりして、天然記念物の岩畳へ向かった。くわしくは色々書かれているが、結晶片岩がミルフィーユみたいに重なりかたまって岩となっていた。百聞は一見にしかず、自然のおもみを感じることができた。今日の水は空気も冷たいこともあってさらに冷たかったけれど、夏はライン下りをしたら気持ちいいだろうなと思った。

 

冷えすぎたそばの昼食をとり、時間はちょうどよくSLを見ることにした。汽笛は京都の梅小路できいたことがあったが、じっさいこれから線路を進もうとする汽笛と蒸気の広がりは、エネルギーというか何か生きものが動きだす感じというか、哀愁というか、日頃聞かないトーンというか、全身で感じるひびき動きだった。ゆっくり進みだす汽車はとても重厚で、近くの幼い子のいってらっしゃーいと何度もいう声がとても可愛らしくて、すがたが見えなくなるまで見入っていた。とてもよかった。

実際のSL良かったよ!

ほんと久しぶりのちょっとした遠出だった。いつもとはちがう自然にふれることができてしあわせな日だった。

 

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